素敵なキリル文字の名前
私の好きな絵文字で щ(゚Д゚#)щ ってのがあります。
かわいいですよね、щ(゚Д゚#)щゴルァ
ご存知の方も多いと思いますが、これにつかわれている”щ”とか”Д”とかはキリル文字と呼ばれる文字です。
その「キリル文字」って何?って話ですけど、主にスラブ系の国々で使われている文字です。代表的なところではもちろんロシア。あとウクライナやブルガリアと言った東欧エリア。意外なところではモンゴルも使っております。国によって使う文字は微妙に違うらしいですけど。
キリル文字は、ヒエログリフや踊る人形ほどではないにせよ、文字自体が我々から見るとユニークでかわいらしいので絵文字には最適、ていうか絵文字に見えちゃいますね。
さらに、そもそも読めるわけもないので、文字の発音やイメージに捉われず、絵文字として楽しめるんですね。
「”ぷ。”がボーリングしてるサウスポーの人に見える」って言っても、普通に読めちゃうので、一瞬で認識はできないですもんね。
ロシア語はあいさつからして”Здравствуйте ”です。
”Здр”の部分がちょいと眠そうに見えてカワイイですね。
そこで今日はキリル文字で書かれたユニークな名前をご紹介したいと思います。
Фёдор
これは文豪ドストエフスキーや歴史上最強の男エメリヤエンコのファーストネームで、日本語だと”ヒョードル”、あるいは”フョードル”と読みます。
「”フョードル”って読みます」じゃねぇよ、発音できねぇよ。
なんかマラカスふりながら「ウェイwww」って感じに見えてカワイイですね。
シャカシャカ Ф(ёдо)р ウェイウェイww←ドストエフスキー
Юдович
”Юдо”の部分が目を丸くして、「マジで!?」って感じでカワイイですね。
これはアイザック・アシモフのミドルネームで”ユードビッチ”って読むみたいです。ちなみにサッカーのユーゴビッチは全然違う綴りです。
вичでビッチって読むみたいなので、これは覚えておいて損はなさそうですね。
Андрій
片目瞑って、片目から涙を流してって感じに見えなくもなく、まぁカワイイですね。
これはシェフチェンコやタルコフスキーでおなじみアンドレイと読むそうです。多分かなり一般的な名前なのではないでしょうか。
Пётр
これまでの難解な表記に比べて、むっちゃ弱そうでバカっぽく見えます。
バカな中学一年生のテストの誤回答みたいなスペルですね。
しかしこれ、ピョートルって読むんです。
ロシア最強の皇帝ピョートル一世のピョートルですね。
こんな弱そうなのに。
日本語でピョートルって言っても弱そうだけど。
名は体を表すとは限りませんね。
Жда́нов
芸術史でいう「ジダーノフ批判」でおなじみ、ジダーノフさんです。
”Жда́”あたりが渾身のウインクをしているようで素敵ですね。
こんな素敵な名前なのにどうして前衛芸術を否定したのか不可解です。
ちなみに批判されたショスターコビッチさんのフルネームは
Дмитрий Дмитриевич Шостакович です。
長ぇよ。書いてる間にテスト時間終るわ。
Бу́бка
なんか蜜を吸う系の虫さんに見えます。ちょっとキモいです。
読み方は鳥人”ブブカ”です。
大文字と小文字でほぼ変わらない”Б”にも愛嬌があります。
Дагвадорж
モンゴル語の名前も紹介します。これは朝青竜の苗字、”ダグワドルジ”です。
形的には”Д”が口、”ж”が肛門に見えるので、食べたものがウンコになっていく過程がなんとなく連想されます。
Гудзій
日本で活躍中のウクライナの歌姫、ナターシャ・グジーの「グジー」です。
ボコボコにされて敬礼している可哀そうな下士官が目に浮かびます。哀れです。
Моде́ст
「展覧会の絵」でおなじみの作曲家モデスト・ムソルグスキーのモデストです。
”д”がD発音ってわかってれば、まぁ読めますかね。
とてもシンプルでかわいらしいです。
Хрущёв
別にこれは絵的には面白くないんですけど、読み方はフルシチョフなんですね。
読める要素が無さ過ぎてピックアップしました。最後の"B"を"フ"って読む分にはまだ納得いきますけど、"X"を"フル"、"py"をシ、"щё"をチョって読むのは全く理解できないというか、いわゆる英国アルファベットとは一線を画しているなと思います。
強引に見たまま読めばサイウェブみたいな感じですかね。カッコいいじゃん!
以上お名前のご紹介でした。
ちなみにキリル文字には英語アルファベットの鏡字みたいなのがあって、イケてるので時々代用されています。
ロックバンドのコーンは”KoЯn”表記されますし、ナインインチネイルズも略称では”NIИ”となります。
この”Я”や”И”はキリル文字を使用している為、PC上でワードプロセスできるってわけですね。
幸いにも日本語の鏡字になるようなものはございません。
いくらイケてるからといって「ちいさんぽ」が「さいちんぽ」になったら目も当てられません。
まかり間違えば「ちいさいちんぽ」になる可能性だってあるのですから。
危ないところでした。