Vietnamびじねすりぽーと

ベトナムで生活する若者が綴る、安定的に肉を手に入れるまで。

バンド名が思い出せない

なんか聴いたことあるんだよなぁ、この音。

いい感じな気がするんだけど、なんだっけ。

バンド名が思い出せない。

 

いや、ロックは進化しましたよね。

10年代のロックはバランスというか完成度というか、

とにかく素晴らしいですよね。

 

絶妙にへヴィなんですよ。

90年代後半みたいに塊みたいなへヴィ―な音じゃないぜ。

あんなギターが何音下げだ、何回音を重ねたみたいなへヴィネスなんか犬も食わねぇ。

 

絶妙なギターの鳴りがするんですよ。

馬鹿の一つ覚えみたいな平板な音じゃないぜ。

スリントが、ソニックユースが、教えてくれた弦一本一本の響き。

”へヴィなリフ”と”繊細な鳴り”が曲の中で共存するんだよ。

 

リズムも絶妙なんですよ。

切って貼っての昔のストロークスはオーバープロデュースだぜ。

Toolはやりすぎだけど、リズムパターンにも創造性が必要だぜ。

ときにミニマムに、ときにトライバルに、ときに疾走感を持って、

リズムを使い分けるんだ。

 

ベースも絶妙なんですよ。

重要なのは音のバランスさ。

他の音と区別をしっかり、はっきりと聞こえること!

創造性のあるライン、アンサンブルできめるラインを峻別すること!

プライマスみたいなことはしないぜ!

 

歌も絶妙。

音程はキチンと。声量もキチンと。

シャウト成分もバランスよく分配!

そしてほんのりと個性だ!

 

そして絶妙に”シンプル”なのがロックなんだぜ!

 

出来た!これがロックだ


Arctic Monkeys - Do I Wanna Know? (Official Video ...

もいっちょ!これがロックだ


Queens of the Stone Age - My God Is The Sun ...

どや!これもロックだ


The Strokes - All The Time - YouTube

 

 

う~ん。

絶妙だわ。

・・・。

なーんか似てるんだよなー。

 

昔はみんなが「これいけるやん」って形式でやりたいことやってた。

取りあえず同じパッケージに組み込まれたりね。

グランジなんか最たるもんで。

グランジバンドって、”ボーカル素敵☆”以外に共通点ないよね。

 

パールジャムは暗いエアロスミスだし、

サウンドガーデンは声高いメタリカだし、

アリスインチェインズは才能のあるモトリークルーなんですよ。

括りは一緒でも、元も先も全然違った。

 

でも今はなんだか、

違うフォーマットから同じもの目指してる感じ。

スタートは違っても、最終地点は同じもの見てる気が。

うーん。

煮詰まったか。

 

どうしたん、Wilcoになりたいん?

Radioheadになりたかったんじゃないん?

 

ギターの鳴りを追及するポストロック全盛時代、

ソニックユースがアルバム出して、

「あ、BadMoonRisingでもうやってたんだ・・・」

ってみんなが思ったように、

誰か大御所がやってくれりゃいいんだよね。

 

なんかそんな奴ら、いた気がするんだよなぁ。

絶妙な、こんな音。

誰だっけ。

バンド名が思い出せない。

たぶん、そんなのいないんだろうな。

いないんなら、もっとビビッドに響くはずなのに。

 

最近の若者は真面目で成熟しすぎてる。

”大人”になるのが速すぎる。

情報化社会ってやつか。

BonJoviを見習えよ。

 

俺たちの音楽はダサいけど、これからロック聴こうってキッズのために、俺たちみたいなのが必要なんだ。あとから「昔、ボンジョビなんか聴いてたんだぜ。ダセェよな」って言われることを誇りに思うよ。

 

みたいなことを言ってた気がするぜ。

言ってなかったかもしれないけど。

 

今はどうなってるんだろう。

 

おい、そこのガキんちょ。

お前、今、どんなロック聴いてる?