Vietnamびじねすりぽーと

ベトナムで生活する若者が綴る、安定的に肉を手に入れるまで。

ブラジルW杯私的ベスト11とか

2014ブラジルW杯はドイツ優勝という形で幕を閉じました「盤石」という言葉が良く似合う、堂々たる優勝でした。

私は1994年発売のSFCソフト「実況ワールドサッカーPerfectEleven」時代からのドイツ(とブラジル)使い(のイタリアファン)なので、あれから20年、ようやく報われた思いです。シュナイダー!ハットトリック達成!踊り上がって喜んでおります!

ここんとこずっとワールドカップ関連の記事を書いておりましたので、完全に乗り遅れてはおりますが、総括と言いますか、ベスト11とかそこらへんの私的感想をまとめます。

 

まずはベスト11から。

 

GK

ノイアー

玄人ぶって他の人にしたいところなんですが、まぁ無理でしょうね。オチョア、ハワードなど何かとGKが目立った大会のなかでも異次元のプレーを見せていました。

ドイツが持つ個々の技術と連携という強みを生かす為、ライン挙げて中盤コンパクトにして、後ろのスペースは全部ノイアーが埋める、という斬新な戦法。まさに戦術ノイアー。

カーン+ベッケンバウアーのような圧倒的な存在感を放ち続け、イグアインあたりはビビりまくって、ちょっと泣きながらシュート打ってた気がします。

 

CB

ボアテング

大会前のスーツ写真があまりに格好良すぎて本大会での出来を不安視されておりましたが、蓋を開けてみれば盤石のパフォーマンスでした。

スーツ写真

http://www.rbbtoday.com/article/img/2014/06/09/120640/406550.html

ブラジル戦では、ノイアーに怒られてまでオスカルに得点させることで、サポーターの帰路の安全を確保することに成功。

アルゼンチン戦では堂々たるプレーを披露し、そのあまりの安定感に「目立たなかった」と某戦評で酷評されました。

チームメイトからの信頼はもとより、チームメイトへの信頼も抜群で、相方のフンメルスがメッシにぶち抜かれてもカバーにはいかずパスコースを遮断、「マッツは抜かれたんじゃない、追い込んだんだ」と言わんばかりの冷静さを披露しました。

大会途中にガーナ代表を追放された異母兄の汚名は晴らせたかと思います。 

 

フラール

なんか聞いたことあるなぁと思ったら、2005ワールドユースで本田ら日本代表をおチンチンにしたオランダ代表メンバーでしたね。クインシー、バベル、アフェライ、マドゥロらが行方不明になるこの世代の中で、地味ながらも生存確認ができたことは嬉しく思います。

当時は技術のある現代的なCBという触れ込みだったかと。キヴやメクセスが次世代ディフェンダーとか言われてた時代ですね。

今回ストロートマンやファンデルファールトといったゲームメイカーが欠場となったオランダ代表において、若手中心での守備ブロック構築はものすごく重要だったと思うんですが、「おい、若ぇ衆つけたるけん、全部守れや」という傲慢指揮官の無茶ぶりを完膚なきまでに遂行し、ディフェンスリーダーとしての存在感を示しました。

 

SB

ラーム

どこで選んでもいいけどサイドバックで選出。

04~06の国際舞台デビューしたてのころは、シュバインシュタイガーやポドルスキーと共に調子乗り3バカトリオみたいな感じだったのに、いつのまにか質実剛健なキャプテンになってました。

体の強さもテクニックもスピードも別にぶち抜いてるわけじゃないけど、全て高いレベルでまとまっていて、って書いてて思うけど、笑いの要素がほとんど無くなってますよね、この人。

06ドイツW杯のオープニングゴールなんか笑えたのに。

 

 ブリント

アルゼンチンのロホ、あるいはベルギーのフェルトンゲンの奮闘を称えている人が多いのですが、つくづく良く見てんなぁと感心します。ロホが大活躍してる試合なんか、要は退屈ってことですからね、アルゼンチン戦。

メッシが「俺の間合いに入ったら、、、守るぜ!」とばかりにノブナガより小さい円を広げながら散歩してる姿しか記憶にございません。

なんで対スペイン長距離砲台として鮮烈なインパクトを残したブリントを選択。

スペイン戦で見せた質の高いロングフィード、ブラジル戦でのダビドルイスの糞クリアをドフリーで蹴り込んだ2点目を見るに、なんか人の嫌がることだと上手く出来るタイプだと思います。

次期オランダ代表監督は彼のパパらしいですが、「お前そんなこと言ったらパパに頼んで代表から外すぞ」とかデフライあたりに平気でやるタイプだと思います。

 

 

MF

ダビドルイス

ドイツ相手に1-5-1-3、1バック3ボランチ2ウイングバックという斬新な戦術で挑んだブラジルにおいて、唯一輝きを放ち続けたボランチでした。

守備時はたまに最終ラインにカバーに入り、ゴールを防ごうと奮闘しました。また攻撃時はプレスの間隙をドリブルで攻め上がり、縦への推進力を生み出そうと尽力しました。まさに縦横無尽の活躍。

フェリポンがなぜ、よりにもよってチアゴシウバのいないドイツ戦で1バックを採用したのかはわかりませんが、仮にルイスと両WBを下げてスタンダードな4バックで戦っていれば、どうなっていたか分かりませんね!えぇ分かりませんとも!!

 

マスチェラーノ

モンスターの異名に違わぬ圧巻のパフォーマンスを見せてくれました。

オランダの勝利を消したロッベンへのタックルは今大会のハイライトですが、試合後に「肛門が開いて痛い」とコメントすることで、一部で囁かれていたゲイ疑惑の火も消し去ることに成功。

てか、バルサ行く前はこのぐらい普通にやってた気がします。アテネの時、初戦で茂庭をケチョンケチョンにしたジラルディーノをヘラヘラ笑いながらタックルで潰してて、こいつ怖えぇって思いました。

だからキ○ガイ系キャラだと思ってたんですけど、偉大なるキャプテンとか言われてるってことは、そんなことなかったんですね。

 

クロース

天才だけど、田舎者臭さが抜けず、なんか微妙に地味な感じの選手でしたが、遂にその才能を世界に知らしめることに成功しましたね。

決勝では、どうせイグアインだからとバックスルーパス⇒予想通りイグアインかましたイグアインのメンタルを破壊。絶好機にも「シュートはゴールへのパスだ」を地で行くベルベットシュートでDF陣のメンタルを破壊するなど、ドイツ人らしい底意地の悪さを見せつけました。

いや、ウソ、多分この人メンタル弱い。 

レアルのあのプレッシャーに耐えられるか不安。

 

チリの人

小さくてゴツくてモヒカンの人。名前不明。

あるときはゴール前で小さい体を張ってボールを跳ね返し、またあるときは中盤の底からゲームを組み立て、そしてゴール前の仕掛けで点をもぎ取る、まさに獅子奮迅の大活躍でした。

誰か気になっているのですが、実況の人が毎回違う名前で呼ぶし、見るたびに背番号が違うので、結局誰かわかりませんでした。

圧巻だったのは自陣でボールを奪い逆サイドに大きく蹴ったかと思ったら、それを自分でトラップしたシーン。

人間じゃない。4人くらいいるとしか思えない。

 

ハメス・ロドリゲス

あのJapanが誇るSamurai「YOSHIDA」をお味噌にしたことで「今大会最大の衝撃」と称されました。

技術はもちろんですが、状況判断能力というか、インテリジェンスがあるところが好きです。あと誰にも言えないですが、ほんの少しだけ顔が私に似ている気がしなくもないあたりもポイントが高いです。ほんの少しだけね。

スピードは違いますが、ACミランで衝撃のデビューをした頃のKAKAにイメージ近いですね。カウンターの状況判断とか前を向くスピードとか。

身体的にそこまで優れている感じではないので、腰か膝やって衰えていきそうで怖いです。

 

FW

ロッベン

10年前、EURO2004で、まるで今大会のハメ夫のようにセンセーショナルな世界デビューを果たした”有り得ん”ロッベン。たまたま名前が似ていただけの”有り得る”オルテガは風評被害を被り、過去の人となりました。

今大会ではドリブルテクニックっていうか、もうとにかく足が速かった印象が強いですね。スペイン戦でラモスの後方5mからぶっちぎったゴールは今大会のハイライトでした。何がヤバいって、あれだけ走って、切り返せるところ、そしてちゃんとゴール決めるところ、そんでカメラに気持ち悪い笑顔で寄っていけるところ。

息切れとかしないのかなこの人。

 

ミュラー

国際色豊かになったドイツ代表において一際目立つ、規律正しく、労を惜しまず、容赦せず、空気を読まない、ゲルマン人の権化。その上、名前からしてゴールの嗅覚というか爆撃イズムを受け継いでいるので手に負えません。

相手守備の綻びを見つけるや、修正されるまで執拗に追い詰める様はまさに〈※自主規制〉。ブラジル虐殺後のインタビューで見せたキ○ガイスマイルは世界を戦慄させました。

ちなみに全く関係ないですが、ナチスのゲシュタポ長官の名前はハインリッヒ・ミュラーです。いや、全く関係ないですけどね。

 あとまた全然関係ないけど「実況ワールドサッカーPerfectEleven」のブラジル代表にミューラーってFWがいました。なぜドイツ系の名前を採用したのか不明です。

 

 

以上私のベスト11です。

なんか12人いる気がするけど、ドイツもブラジル戦で12人いた気がするので気にしない。

 

あ、あと監督

 

アルジェリアの監督

平面幾何とか解かせれば参加国中最下位レベルであろうアルジェリア(偏見)。そんなアフリカのサッカー小国に謎の規律を持ち込み世界を驚かせました。ドイツ戦で見せた、統制された守備でボールを奪い一瞬でラインの裏を狙うサッカーは非常に効果的でした。ノイアーさえいなければ。

よくもまぁこんなチームに出来たなと。自分の価値観を人に押し付けるフランス人の良い面が出ましたね。

※と思ったらフランスでプレーしたり監督してるだけでボスニア人だそうで。ボスニア・・・オシム・・・内戦・・・じゃあ名監督ってことですね。

 

 

逆に、期待してたけどイマイチ活躍できずに残念だった人達

 

デ ロッシ

キエッリーニが跳ね返し、ピルロが蹴り、バロテッリが受ける、というシンプルなサッカーの行間全てを埋める役割を担うはずでしたが、相方のモントリーヴォが欠場となり負担が激増、最後は怪我でウルグアイ戦に出場出来ず終了、イタリアはグループリーグで姿を消しました。

フットボーラ―として必要な全ての能力を持ちながら、ジラルディーノ、トッティ、ピルロらの影に隠れ続けた「偉大なるNo.2」「イタリアの明神」は、ついに歴史的評価を手にすることなくW杯の舞台から去ることに。残念。

 

ヤヤトゥーレ

世界最高のマルチロールMFという触れ込みで参加した今大会ですが大きなインパクトは残せませんでした。

ただでさえウインガーが守備しない上に、サイドバックも日本戦で味を占めたというか「高い位置で相手を押し込んだ方がいけんじゃね?」と変な勘違いをしてしまい、その後始末に奔走することに。

全部日本が悪いです。

 

マルセロ

元々、ポジション:マルセロというか、左サイドで放し飼いにされてるアフロ犬ですが、今大会はそれが仇となり、ほとんどいいところがありませんでした。

「これ以上中に入っちゃいけないよ」というご主人様(多分チアゴシウバ)の言いつけを忠実に守り中央を漂うことはほぼありませんでしたが、あまりに忠実過ぎたため相手が自分サイドから侵入しても追うことがありませんでした。

結果、その手の冗談が通じないドイツ人に蹂躙されることに。

てかレアルにおいてマルセロの裏対策ってどうなってんだろ?

 

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大会全体としては、スターが怪我で出なかったり本調子じゃなかったりというトラブルがありながらも、各国とも個性際立つプレーを披露していた印象です。対策や、対策の対策といった形で、これまで以上に戦術にフォーカスされていたことも今後のサッカーの発展において重要なポイントだと思います。

まぁとにかくめっちゃ楽しかった!

ありがとうワールドカップ!

 

 

実況はマーキーでした、さようなら!