ゼロ年代アルバムベスト10
2010年に入ってからゼロ年代(2000年代)を自分の中で総括する必要性を感じてはいたものの、ふと気付けば、かれこれ4年が経過しようとしております。
せっかくブログを始めたので取り合えずアルバムベスト10をやろうと。
今、ここで、やろうと。
そういう次第でございます。
言い訳としては非常に個人的なランキングで、且つ、今の思いつきなので、完全にうっかり忘れてる作品もあるかと思います。
気にしない、気にしない。
あくまで2013年11月3日に思いついた、ゼロ年代アルバムベストテンということで。
あ、1アーティスト1枚ルールでおま。
10位 『Endless Summer』/ Fennez
統制されたノイズによるノスタルジック絵巻
やかましい・意味不明といったノイズミュージックに対する偏見を、美しいポップミュージックへと塗り替えた名盤。
9位 『Vision Creation New Sun』/ Boredoms
日本代表Boredomsが放った超絶ダンスミュージック
一曲目オープニングからどこか遠くへぶっ飛ばされる圧倒的ハイテンション。
袂を分かちぬ山本精一率いるROVOとの違いは、そのやりっぱなし感というか確信めいた度胸かと思う。
8位『Lift Your Skinny Fists Like Antennas to Heaven』
/ God Speed You! Black Emperor
これが最新のロックとかいう謳い文句に誘われ聴いて、これロックなの!?って衝撃を受けた中学生時代の私。
モグワイを更に面倒にしたその音構成を聴くだけで、「俺がロックだと思ったものがロック」という定義を再確認できる。
7位『Voodoo』/ D'Angelo
偏見ですが、黒人音楽といえばやたら甘いメロディを高らかに歌い上げるか、YoYo言ってる反面、グルーブやアレンジに感動を受けるのもしばしば。
じゃあ甘さや塩辛さを抑え、旨味だけを抽出したらどうなるのという理想の一つ。
ドス黒くうねるグルーブとスモーキーなアレンジに俺ん中革命勃興。
でもそこは黒人、ジャケはダサい。
6位『Tropicalismo Argentino』/ V.A
ゼロ年代のワールドミュージックと言えばティナリウェンに代表される砂漠のブルースでありMIAでありManuChaoというのが一般回答だろうが、私の中ではファナ・モリーナのブレイクを筆頭にアルゼンチン音響派の衝撃が一番大きかった。
かの国の音楽的レンジの広さ、カブサッキやフラノフを中心としたファミリーの多彩さを知らしめたこのアルバムの意味はでかい。
5位『Precious Blood』/Ghosts and Vodka
元Cap’nJazzのVictorを中心に、心技体を高次元でパナしたインストロックの傑作。
ゴリ押しの直球ではないし、スカした変化球でもないので、言うなればナチュラルシュートかツーシームか。
多くの楽器使いが潜在的に憧れる絶妙なラインを突いた。
4位『The Music』/ The Music
誰にでも「俺のバンド」というものがあるだろうが、私の中でその同時代性を最も感じたバンドのファーストアルバム。
2nd以降は諸事情によりRosesにもZepにもなりきれず解散したが、あの時代、あの瞬間、あのメンバーでなければ起きなかった奇跡。
3位『Civilians』/ Joe Henry
とんでもないレベルの音楽オタクが、とんでもない才能を持ってて、それを研ぎ澄まして作品を作ったらこうなるのだろう。
生音の温もりと、それを醸し出す為の偏執狂じみたサウンドプロダクション。
音楽に正解があるとすれば、その模範解答といえる一枚。
2位『In Rainbows』/ Radiohead
97年のOK Computerや2000年のKid Aなどシーンに投じ続けたバンドの07年作。
ダウンロード販売の話題で語られることが多い地味な作品という印象だが、あるべき音がそこにあるという感覚を作品を通じて喚起するのは唯一無二。
アウトテイク集ともいえるDisc2を聴くことで、よりその意図を理解できる。
前のJoeHenryyと合わせて、やはり音楽は完成度が重要だと感じる。
1位『Boo Human』/ Joan of Arc
天才ティム・キンセラが離婚したとかで作った珍しくパーソナルなアルバム。
やたらスカしてるシカゴ勢の中心人物ですが、ここで聴かせる音楽こそまさに「エモーショナル」です。
原点回帰とかそういう話ではなく、音楽は人が作っているんだなぁと。
そして音楽は完成度なんかじゃねぇ!
よしとりあえずこれで!
あとついでにプロ野球のシーズン総括を。
1位『ぼくのものがたり』/ 田中将大
お疲れ様。